ある小さなソフトハウスがあった。会社は順調に伸び、バブル期とあいまって順風満帆であった。しかし、おごりの体質から会社の技術力は落ち、放漫経営になった。
そこに現れたのが、資金と経営援助をしてくれるという人物。しかし、その実態はアメリカ帰りの胡散臭い男だった。
巧妙に会社は乗っ取られ、その奪回に奔走するアホな旧経営者。その甲斐なく会社は崩壊。乗っ取り屋も自分の罠にかかって自滅・・・。
本書は、その一部始終の記録である。
[主な内容]
第一章 如何にして保守的体制は保たれたか
会社黎明記/新展開/社決は酒場で/自社製品販売/保守的体制/年功序列/事務所移転
第二章 如何にしてバブルに躍らされたか
ドローイング新バージョン前夜ドローイング新バージョン開発/営業活動/バブルに踊らされて/社員旅行/事務所拡張/プログラマーの値段/わがまま社員/水上部長排斥
第三章 如何にして軍門に下ったか
和田の決断/さらば東京/営業所設立/嘆く営業/営業と技術者の対立/赤字体質/禁断の果実/呼び水/軍門に下る
第四章 如何にして新体制は始まるのか
新体制/体質改善委員会/権限と責任/吉田部長の心変わり/長井部長チーム/プログラマーの資質/東海林社長の密告/イースト救済計画/吉田専務排斥
第五章 如何にして技術者は死んだのか
新会社設立案/株式51パーセント/新会社スタート/ドローイングと鈴木建設/隠岐会長の手のうち/技術者の死/憂鬱な日々/叛旗の烽火/内容証明郵便
第六章 如何にしてソフト会社は崩壊したか
運命の日/攻防戦/曽根社長の告白/締め付け/末期症状/支離滅裂/潮時/退社
第七章 如何にして過去と闘えばよいのか
労働基準監督署/簡易裁判所相談センター/高田弁護士/訴訟/イースト崩壊/やっておくべきこと/法廷闘争/和解/収束
終章 如何にして各々は歩んでいくのか
翌檜(あすなろ)
※ 内容が一部異なる場合があります。発売日は、東京の発売日であり、地域によっては1〜2日程度遅れることがあります。あらかじめご了承ください。
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